山本 拓人

仮説検定

カイ二乗適合度検定を具体例から解説|理論の証明も紹介

3つの事象A, B, Cのいずれかが起こる試行について,それぞれが起こる確率が想定されているとします.この想定が正しいかどうかを確認する仮説検定としてカイ二乗適合度検定がよく用いられます.
複素解析の基本

複素関数sin,cos,expの定義と諸性質|オイラーの公式と指数法則

複素関数の三角関数cos(z),sin(z)と指数関数eᶻは整級数(冪級数)を用いて定義するのが一般的です.また,この定義からオイラーの公式eᶻ=cos(z)+isin(z),指数法則eᶻ⁺ᵛ=eᶻeᵛを導くことができます.
線形代数学

正方行列が正則であるための4つの必要十分条件を整理する

正則行列はさまざまな「よい性質」をもち頻繁に現れるため,正則性の判定ができることは大切です.この記事では,正方行列が正則であるための,ランク・連立1次方程式・線形独立性・行列式による必要十分条件を整理します.
微分方程式

1次元線形熱方程式の変数分離解をフーリエ級数を用いて導出

線形熱方程式の初期値・境界値問題では,解がフーリエ級数展開を用いて表せる場合が多くあります.この記事では,形式的に解の形を導出したのち,その形式的な解が厳密解であることを証明します.
微分積分学の基本

正項級数の3つの基本の収束判定法|具体例とともに解説

級数の中でも正項級数の収束・発散の判定条件は多く知られており,とくに「比較定理(比較原理)」「ダランベールの判定法(ratio test)」「コーシーの判定法」は基本的です.この記事では,それぞれの判定法を具体例とともに解説します.
微分積分学の基本

級数の考え方と厳密な定義|コーシーの条件・絶対収束も解説

数列{aₙ}を初項から順に足し続けて値Sに近付くとき,{aₙ}の級数はSに収束するといいます.この記事では,級数の基本の考え方と定義から始めて,級数が収束するための必要十分条件であるコーシーの条件,十分条件である絶対収束を解説します.
測度論

極限と級数が順序交換であるための条件|微分と級数の交換も解説

関数列{fₙ}の級数Σfₙについて,極限limや微分d/dxを計算するとき,Σとlimの順序交換,Σとd/dxの順序交換ができると簡単に計算が進むことはよくあります.この記事では,これらが交換可能であるための条件を解説します.
ルベーグ積分の基本

微分と積分が順序交換可能な条件|ルベーグの収束定理の応用

2変数関数fに対してF(t)=∫f(x,t)dxで定まる関数Fを微分するとき,微分と積分の順序交換をしたいことがよくあります.ルベーグの収束定理を用いることで,微分と積分の順序交換ができるための条件を導くことができます.
群論の基本

生成される部分群の考え方を具体例から解説|巡回群も紹介

群(G,・)に対し,いくつかのg₁,g₂,……,gₙ∈Gとそれらの逆元を演算してできるGの元全部の集合は群(G,・)の部分群になり,この群を{g₁,g₂,……,gₙ}により生成される部分群といい,〈g₁,g₂,……,gₙ〉と表します.
複素解析

フレネル積分を複素積分で計算する|cos(x²),sin(x²)の広義積分

0≦xでのcos(x²), sin(x²)の広義リーマン積分を「フレネル積分」といいます.フレネル積分は複素積分に持ち込み,コーシーの積分定理を用いることにより計算することができます.また,一般化したcos(xⁿ), sin(xⁿ)の広義リーマン積分も計算しています.