山本 拓人

線形空間の基本

線形空間の基底の定義・基本性質|証明のテンプレートも紹介

一般に,線型空間Vのベクトルv₁,v₂,……,vₙが(1)Vを生成し(2)全て線形独立であるとき,組(v₁,v₂,……,vₙ)をVの基底といいます.この記事では,基底であることの定義・具体例を説明し,基底による線形結合の一意性も証明します.
重要な確率分布

ポアソン分布Po(λ)の期待値・分散・母関数を定義から計算する

「事象が時間あたりに起こる回数」が従う確率分布をポアソン分布といいます.この記事では,ポアソン分布を定義して,具体例を紹介します.そのあと,定義から期待値E[X],分散V[X],母関数を求めます.
確率分布の性質

ベルヌーイ分布に従う確率変数の和は二項分布に従う|直観と証明

一般に,確率変数X₁,X₂,……,Xₙがベルヌーイ分布Ber(p)に独立に従うとき,これらの和X₁+X₂+……+Xₙは二項分布Bin(n,p)に従います.また,同様の関係が幾何分布Geo(p)と負の二項分布NB(r,p)に対しても成り立ちます.
重要な確率分布

「負の二項分布」の期待値・分散を計算する|名前の由来も解説

「負の二項分布」は幾何分布を一般化した確率分布で,「表が確率pで出るコインを繰り返し投げて,r回表が出るまでの裏の回数」が従う確率分布のことをいい,この確率分布をNB(r,p)と表します.負の二項分布の由来も解説します.
重要な確率分布

幾何分布の期待値・分散・確率母関数|初成功までの失敗回数

表が確率1/3で出る歪んだコインを繰り返し投げて,初めて表が出るまでの裏の回数は幾何分布Geo(1/3)に従います.一般に,ベルヌーイ試行を繰り返して初めて成功するまでの失敗の回数をとる確率変数が従う確率分布を幾何分布といいます.
重要な確率分布

二項分布と反復試行の確率|平均・分散・確率母関数も計算

二項分布は高校数学で学ぶ反復試行の確率がベースになっています.そのため,この記事では,反復試行の確率の公式を証明し,二項分布を解説します.また,平均・分散・確率母関数も計算します.
重要な確率分布

ベルヌーイ分布の期待値・分散・確率母関数を定義から計算する

投げると表が確率1/3で出る歪んだコインを投げ,表が出たとき1点,裏が出たとき0点とすると,確率1/3で1点,確率2/3で0点となります.このコイン投げの点数のように,一定の確率で値0,1をとる確率変数が従う確率分布をベルヌーイ分布といいます.
重要な確率分布

一様分布(離散型)の期待値・分散・確率母関数を計算する

普通の6面サイコロは均等な割合で1,2,3,4,5,6の目が出ます.この6面サイコロの出目のように,均等な割合で値1,2,3,……,nをとる確率変数が従う確率分布を{1,2,3,……,n}$上の離散型一様分布といいます.
確率分布の性質

ガンマ分布の周辺|指数分布・χ²分布・ベータ分布との関係

ガンマ分布Ga(α,β)は「再生性」「尺度変換を施してもガンマ分布」などの性質をもち,指数分布Ex(λ)やカイ二乗分布χ²(n)の一般化とも捉えられます.さらに,X〜Ga(a,1),Y〜Ga(a,1)が独立なら,X/(X+Y)はベータ分布に従います.
微分積分学

交項級数の定義と性質|正負の項が交互に並ぶ級数の収束性

級数1-(1/3)+(1/5)-(1/7)+(1/9)-……のように,正の項と負の項が交互に足されており,一定の条件を満たす級数を「交項級数」といい,交項級数は必ず収束することが知られています.この記事では,交項級数が収束することを証明します.