山本 拓人

微分積分学

交項級数の定義と性質|正負の項が交互に並ぶ級数の収束性

級数1-(1/3)+(1/5)-(1/7)+(1/9)-……のように,正の項と負の項が交互に足されており,一定の条件を満たす級数を「交項級数」といい,交項級数は必ず収束することが知られています.この記事では,交項級数が収束することを証明します.
線形空間の基本

生成(span)される線形部分空間|具体例から考え方を解説

線形空間V上のいくつかのベクトルv₁,v₂,……,vₙの線形結合で表されるベクトル全部の集合は線形部分空間となり,この線形部分空間を「v₁,v₂,……,vₙにより生成される部分空間」などといい,span(v₁,v₂,……,vₙ)と表します.
群論の基本

部分群の定義・具体例|部分群であることの証明テンプレも紹介

部分群とは,もとの群の集合の空でない部分集合で,もとの群と同じ演算で閉じていて,群となっているもののことを言います.この記事では部分群の定義・具体例・性質を解説し,部分群であることの証明のテンプレートも説明します.
ルベーグ空間

ルベーグ空間(Lᵖ空間)|ルベーグ積分に関するノルム・内積

測度空間Xに対して,Xでp乗可積分な関数の(商)空間をLᵖ(X)と表します.この記事ではLᵖ(X)の正確な定義を説明し,LᵖノルムによってLᵖ(X)がノルム空間・内積空間となることを解説します.
京都大学|大学院入試

2023大学院入試|京都大学 数学・数理解析専攻|基礎科目

2023年度の京都大学 理学研究科 数学・数理解析専攻の大学院入試問題の「基礎科目」の解答例です.6問出題され,全6問解答します.試験時間は3時間30分です.
微分積分学

1/xᵖの2種類の広義積分|収束・発散するためのpの条件

広義積分は関数の絶対値が小さいほど収束しやすく,大きいほど発散しやすくなります.1/xᵖの広義積分では「0付近での増大」と「無限遠方での減衰」が収束・発散を分けるポイントとなります.
神戸大学|3年次編入試

2024年度 編入試解説|神戸大学 理学部数学科|考え方と解答例

2024年度入学の神戸大学理学部数学科の3年次編入試問題の解答例です.4問出題され,全4問を解答します.試験時間は2時間です.
その他

天井関数と床関数(ガウス記号)|定義・具体例・性質を解説

一般に「その実数以下の最大の整数を返す関数」は床関数と呼びます(高校数学での「ガウス記号」と同じものです).また,「その実数以上の最小の整数を返す関数」を天井関数と呼びます.
微分積分学

偏微分の順序交換可能な条件と具体例|不可能な具体例も紹介

2実変数x,yの実数値関数fの偏導関数のうち,∂²f/∂x∂yと∂²f/∂y∂xは多くの場合で等しくなります.この記事では,これらの偏導関数が等しくなる条件と,∂²f/∂x∂y(a,b)≠∂²f/∂y∂x(a,b)となる具体例を紹介します.
線形空間の基本

線形結合・線形独立性の定義と例題|ベクトルたちの線形関係

ベクトルv₁,v₂,……,vₙたちのスカラー倍と和で表されるベクトルを線形結合と言います.また,v₁,v₂,……,vₙの線形結合で零ベクトルを作るために係数を全て0にするしかないとき,v₁,v₂,……,vₙは線形独立であると言います.