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ガンマ関数は階乗の一般化|定義と基本的性質

5!=5\cdot4\cdot3\cdot2\cdot1のように,正整数nに対して「階乗n!」はn以下の全ての正整数の積を表します.

そこで実数や複素数に「階乗」を拡張するにはどのように考えればよいでしょうか?

結論から言えば,「階乗の一般化」として「\Gamma(ガンマ)関数」とよばれる関数があります.

積分で表される\Gamma関数は実数だけでなく,複素数に対しても定義できる場合もあり,様々な場面で用いられます.

この記事では,\Gamma関数の基礎を説明します.

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距離空間の定義のイメージと具体例|ノルム空間との関係

大学数学において,「距離空間」は位相空間論で学ぶことになります.

大雑把に言えば,距離空間とは「2点間の離れ具合が数値で表される空間」のことであり,我々が中学・高校以来扱ってきた数直線,xy平面,xyz空間などは距離空間の1つです.

また,距離空間は位相空間の例としても重要で,良い位相的な性質をもちます.

この記事では,

  • 距離空間の定義のイメージ
  • 距離空間の具体例

を説明し,最後に距離空間に似たノルム空間との関係を説明します.

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線形代数3|行列のランクと,行列が逆行列をもつための条件

0でない全ての実数は逆数を持つが,行列の場合は零行列でなくても正方行列が逆行列を持たないこともある.

行列が逆行列を持つかどうかの判定する方法の1つに,行列のランクを求める方法がある.

行列のランクは前回の記事で考えた行列の基本変形に基づいて定義することができる.

この記事では行列の正則性(逆行列を持つかどうか)を調べることを目的とするが,ランクは行列を考える上で様々な場面に登場する大切な概念である.

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書評|統計検定2級対応 統計学基礎(日本統計学会編)

本記事では

「統計検定2級対応 統計学基礎」
(日本統計学会編,東京図書)

の紹介をする.

統計検定は日本統計学会が実施する検定で,階級としては

  • 1級
  • 準1級
  • 2級
  • 3級
  • 4級

がある.

本書「統計学基礎」は日本統計学会公式認定の統計検定2級の教科書である.

本書は改訂版が発行されており,より統計検定2級の範囲に即した内容となっている.

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書評|集合・位相入門(松坂和夫著,岩波書店)

本記事では

「集合・位相入門」
(松坂和夫 著,岩波書店)

の紹介をする.

1968年の発刊以来,本書は

  • 集合論
  • 位相空間論

の入門書として,半世紀以上にわたり売れ続けている超ロングセラーの教科書で,今なお多くの大学の集合・位相の授業で教科書として使われている.

なお,2018年に新装版が発売されたことからも,いかに良い教科書であるかが分かるであろう.

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書評|演習 大学院入試問題[数学](サイエンス社)

本記事では,

「演習 大学院入試問題[数学]I」
「演習 大学院入試問題[数学]II」

(姫野俊一,陳啓浩 共著,サイエンス社)

の紹介をする.

本書は数学系の大学院入試のための問題集であり,第I巻,第II巻の2巻構成である.

各分野の最初には基本事項が簡単にまとめられており,知識の抜けがないかの簡単なチェックとしても利用できる.

問題数が多く,基本問題が多く扱われているので,大学院入試の基礎固めとして最適と言える.

また,計算が必要となる問題もあるので,基礎的な計算練習としても利用できる.

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不偏分散ってなに?|不偏推定量を考え方から理解する

例えば「日本人全体の平均」などを考えたいとしても,日本人全員にアンケートをとることは現実的には不可能ですが,無作為にアンケートをとって大まかに実態を推測することは可能です.

標本から推測を行う場合には,不偏推定量の概念が重要な場合があります.

不偏推定量は母集団の統計量の「良い」推測ができる標本の統計量の1つです.

とくに,分散の不偏推定量は不偏分散として計算でき,この不偏分散はなんだかよく分からないものとして敬遠されがちなものです.

この記事では,不偏推定量の考え方を説明し

  • 平均の不偏推定量
  • 分散の不偏推定量

を考えます.

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線形代数2|連立1次方程式の掃き出し法と行列の基本変形

たとえば

    \begin{align*} \begin{cases}x+y+z=2\\x+2y+3z=4\end{cases} \end{align*}

のように,いくつかの1次方程式を同時に満たす複数の未知数に関する方程式を連立1次方程式という.

連立1次方程式の解法として加減法があるが,加減法は行列を考えることによっても同じことができ,この行列を用いた解法を掃き出し法という.

加減法は掃き出し法から自然に考えることのできる解法であるが,この掃き出し法を基にして線形代数の理論が組み立てられる重要な考え方である.

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H30院試/京都大学/数学・数理解析専攻/基礎科目

平成30年度/京都大学大学院/理学研究科/数学・数理解析専攻の大学院入試問題の「基礎科目」の解答の方針と解答です.

ただし,採点基準などは公式に発表されていないため,ここでの解答が必ずしも正解とならない場合もあり得るので注意してください.

なお,過去問は京都大学のホームページから入手できます.

【参考:京都大学数学教室の過去問

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バナッハの不動点定理|完備距離空間の縮小写像

写像f:X\to Xを施しても変化しない点x\in Xfの不動点という(f(x)=x).

不動点に関する定理は様々なものがあり,[Banach(バナッハ)の不動点定理]もその1つである.

[Banachの不動点定理]は完備距離空間X上の縮小写像に関する不動点定理であり,別名[縮小写像の定理]とも呼ばれている.

例えば,常微分方程式の解の存在と一意性を証明する方法としてPicard(ピカール)の逐次近似法(Picard–Lindelöfの定理)があるが,これは本質的に[Banachの不動点定理]である.

この記事では,[Banachの不動点定理]について説明したのち,この定理の証明を行う.

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