一般の線形空間
つまり,ベクトル
と表せる
このベクトル
また,この線形結合に関連した線形独立性も線形空間では重要な概念です.
この記事では
- 線形結合の定義と具体例
- 線形独立性の定義と具体例
を順に解説します.
なお,列ベクトルの線形空間

「線形空間の基本」の一連の記事
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線形結合の定義と具体例
例えば,
は
このように「伸び縮み」させた2次列ベクトルたちの和で表す列ベクトルを
線形結合の定義
一般の線形空間上の線形結合を次のように定義します.
2次列ベクトルは上のように「(平行移動を許す)矢印」を用いて図示できました.
しかし,以下の具体例で考えるように,一般の線形空間は必ずしも図示できるわけではないことに注意しましょう.
具体例1(列ベクトルの線形空間 上の線形結合)
と表されるベクトルのことですね.係数
はいずれも
4次列ベクトルを図示できなくても何も問題ありません.むしろ直接は「見え」なくても,式だけで処理できるのが数学のありがたいところです.
列ベクトルの線形結合の具体例については,以下の記事も参照してください.

具体例2(多項式の線形空間 上の線形結合)
と表されるベクトルのことですね.係数
はいずれも
高校数学で学ぶように「矢印」のようなものでなくても,線形空間の元のことをベクトルというのでしたから,線形空間
具体例3(実数列の線形空間 上の線形結合)
と表されるベクトルのことですね.係数
はいずれも
線形独立性の定義と具体例
例えば,
という等式を考えると,第1成分・第2成分を比較して連立1次方程式を解けば
左辺は
このことを
直感的にはベクトルたちが完全にバラバラな方向を向いているときに線形独立となりますね.
線形関係の定義
一般の線形空間上の線形独立性を定義するために,まずは線形関係を定義しておきましょう.
つまり,ベクトル
どんなベクトルたち
が成り立ちますから,この線形関係を自明な線形関係といいます.
また,例えば
が成り立ちますね.このようないずれかの係数が0でない線形関係を非自明な線形関係といいます.
線形独立性の定義
自明な線形結合はどんなベクトルたちに対しても存在しますが,非自明な線形結合が存在するかどうかはどんなベクトルたちを考えるかで変わります.
言い換えると,考えるベクトルたちによって,線形関係が自明なもののみであるかどうかが変わります.
そこで,一般の線形空間上の線形独立性を次のように定義します.
体
また,
いくつか具体例を考えましょう.
具体例1(列ベクトルの線形空間 上の線形独立)
このとき,
列ベクトルの線形独立・線形従属の具体例については,以下の記事も参照してください.

具体例2(多項式の線形空間 上の線形独立)
具体例3(多項式の線形空間 上の線形従属)
慣れれば見た瞬間に
具体例4(実数列の線形部分空間上の線形独立)
漸化式
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