【SPONSORED LINK】

線形代数一覧

線形代数1|行列の積の定義はどうしてこうなる?

線形代数は行列ベクトルを用いて記述される.

行列とベクトルは線形代数の最初期に定義されることになるが,そもそも行列がどのような考え方で導入されたのか良く分からず,「そういうもの」という程度の理解で曖昧なまま読み進めてしまうことも多い.

後に分かってくることではあるが,行列とベクトルを使うことにより,多変数の1次式を簡単に表すことができるというメリットがある.

また,行列の積の定義を最初に見たとき,どうしてそのように定義するのか理解に苦しむ人も多いが,行列の積の定義は自然な発想に基づくものであることもこの記事で解説する.

続きを読む


線形代数の初学者のための道案内|線形代数のイメージを知る

「線形代数学」は大学以降の数学の基盤になる基礎的な分野で,多くの理系大学生が1年生で習うことになります.

線形代数学は他のほとんどの数学の分野で使われると言ってもいいほど大切な分野なので,とくに理論系の学科の人はここでコケてしまうと2年生以降がかなり厳しくなってしまいます.

定義や定理を覚えることは大切ですが,以上で説明した大枠のイメージを持っていれば,丸覚えすることなく自然に理解し覚えることができます.

数学では定義や定理は抽象的に表されることが多いですが,その裏には「やりたいこと」があります.

この「やりたいこと」のイメージを理解しておかないと,一体何をやっているのか分らなくなってしまいます.数学は数式が先にあるのではなく,やりたいことが最初にありそれを表現するために数式を用いるだけです.

さて,どこかに道案内をしてもらう時には,どの建物に行くのか分かった状態で付いて行くのと,目的地がわからないまま付いて行くのでは安心感が違います.

これは何かを学ぶときでも同じで,最初にどういうことをするのか分かった状態で学ぶ方が,効率的に身に付きます.

大学の学部で学ぶ線形代数学はJordan標準形あたりまでで終了することが多いので,この記事では線形代数学の初学者に線形代数のイメージと目指す方向を知ってもらうために,Jordan標準形あたりまでの線形代数学の全体像を見ていきます.

続きを読む


ペロン-フロベニウスの定理|成分が正の行列の最大固有値

[Perron-Frobenius(ペロン-フロベニウス)の定理]とは,全ての成分が正または非負である正方行列の最大固有値に関する定理である.

歴史的には,全ての成分が正の行列に対する定理をOskar Perronが示し,後にFerdinand Georg Frobeniusが全ての成分が非負の行列に対する同様の定理を示した.

また,この[Perron-Frobeniusの定理]の応用範囲は工学から経済学まで非常に広い.

なお,多項式に行列を代入したときの固有値に対するFrobeniusの定理は以下を参照されたい.

【参考記事:フロベニウスの定理

続きを読む


フロベニウスの定理|行列と多項式と固有値

多項式f(x)=a_nx^n+\dots+a_1x+a_0と行列Aに対して,

    \begin{align*} f(A):=a_nA^n+\dots+a_1A+a_0I \end{align*}

とするとき,f(A)fAを代入した行列という.ただし,Iは単位行列である.

Frobenius(フロベニウス)の定理は,行列Aの固有値と,多項式f(x)に行列Aを代入した行列f(A)の関係を述べた定理で,f(A)の固有値を求めるのに非常に有用である.

なお,この記事で扱う[Frobeniusの定理]は[Perron-Frobenius(ペロン-フロベニウス)の定理]とは別の定理で,[Perron-Frobeniusの定理]は以下を参照されたい.

続きを読む