LaTeXコマンド集4
括弧の種類と大きさを変える方法

コマンド
コマンド

括弧かっこの$\LaTeX$コマンドを紹介します.

数学においては様々な括弧が用いられますが,括弧の中身によって適切な大きさの括弧は変わりますね.

$\LaTeX$には中身に合わせて自動で適切な括弧の大きさに変化させることができるコマンドがあります.

なお,本稿では以下のように2つのパッケージ

  • amsmath.sty
  • amssymb.sty

を用います.

括弧の種類

括弧の形を指定する$\LaTeX$コマンドです.

括弧の種類
コマンド表示コマンド表示
(1)$(1)$\{2\}$\{2\}$
[3]$[3]$\langle4\rangle$\langle 4 \rangle$
\lceil5\rceil$\lceil 5 \rceil$\lfloor6\rfloor$\lfloor 6 \rfloor$
\|7\|$\| 7 \|$

括弧のサイズ

括弧の大きさを指定する$\LaTeX$コマンドです.

コマンド表示コマンド表示
(1)$(1)$\bigl(2\bigr)$\bigl( 2 \bigr)$
\Bigl(3\Bigr)$\Bigl( 3 \Bigr)$\biggl(4\biggr)$\biggl( 4 \biggr)$
\Biggl(5\Biggr)$\Biggl( 5 \Biggr)$

なお,例えば \Big(3\Big)としても括弧は大きくなりますが, \Bigl(3\Bigr)と比べると左右の括弧のバランスがよくないことがあります.

自動で適切なサイズの括弧にする

以上のように文字の大きさを変更するコマンドで直接括弧の大きさを変更することもできますが,いちいち中身に合わせて大きさを指定するのは面倒です.

そこで,

のように括弧の前に \left\rightを記述すると,

   \begin{align*}\left( \int_{\R}e^{-x^2}dx \right)^2\end{align*}

のように自動で適切な大きさの括弧となります.

右の括弧と左の括弧の種類は異なっていてもよく,例えば半開区間などは

と記述すると,

   \begin{align*}\left( -\frac{\sqrt{2}}{2},\frac{\sqrt{2}}{2} \right]\end{align*}

と表示されます.

さらに,片側の括弧を省略したい場合には,例えば

と記述すると,

   \begin{align*}\left\{ \begin{matrix}1&(x\in\Q)\\0&(x\in\R\setminus\Q)\end{matrix} \right.\end{align*}

と表示されます.

括弧の間の区切りのサイズも変更する

例えば,集合を表す際には

   \begin{align*}\left\{ \begin{bmatrix}x\\y\end{bmatrix}\in\mathbb{R}^2 \middle| x+y>1 \right\}\end{align*}

のように区切り線|を用います.

このように,括弧の間の記号も自動で適当なサイズにしたい場合には

のように \middleを用います.

参考文献

LaTeX2e美文書作成入門 改訂第8版

[奥村晴彦 著/技術評論社]

$\TeX$はDonald E. Knuth氏が開発した数式処理に特化した組版処理システム(ざっくり言えば文書ソフト)です.

現在ではほとんどの数学の論文雑誌では$\LaTeX$により書かれた論文が標準となっています.

そのため,ほとんどの数学の研究者が論文作成の際に$\LaTeX$を使っていると言ってよいでしょう.

著者の奥村氏は日本における$\TeX$の第一人者で,本書は$\LaTeX$初心者から中級者まで幅広い層に役立つ$\LaTeX$の教科書です.

数式処理だけでなく$\LaTeX$を扱う際に便利な多くの機能の解説が載っており,しっかり理解して$\LaTeX$を習得することができます.

本書にはDVD-ROMが付属しておりインストール用がすぐにできるので,$\LaTeX$を始める人が苦戦しがちな環境整備がすぐにできます.

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