山本 拓人

線形代数学の基本

行列のランク|逆行列をもつための条件・逆行列の求め方を解説

正方行列は零行列Oでなくても逆行列をもつとは限りません.行列の「ランク」を考えることで,逆行列をもつための必要十分条件が得られます.この記事では,行列のランクで逆行列の存在条件を解説します.
線形代数学の基本

行列の正則条件を簡単に!AB=IまたはBA=Iであれば正則

正方行列Aが正則(逆行列をもつ)とは,AB=BA=Iとなる行列Bが存在することと定義されます.ところが,実はAB=IまたはBA=Iのどちらかが成り立ちさえすれば,自動的にAB=BA=Iが満たされAが正則となります.
線形代数学の基本

正則行列の定義・具体例|逆行列を使った連立1次方程式の解法

0でない実数には逆数がありますが,行列にて対してこの逆数に相当するものを逆行列といいます.逆行列は線形代数でとても大切なもので,この記事では具体例を考えながら逆行列の定義と性質を丁寧に解説しています.
書評

教科書紹介|統計検定2級対応 統計学基礎(日本統計学会編)

本書は統計検定2級の出題範囲に即した教科書です.統計は多くの分野で応用されており,昨今の社会的な注目度には特筆すべきものがあります.本書は統計の基礎的事項がまとめられているため,統計を概観するにはよい教科書と言えます.
書評

オススメ入門書|集合・位相入門(松坂和夫著,岩波書店)

集合論・位相空間論の入門書です.集合論は数学のベースとなる分野で,本書では具体例を用いての説明が多く,初学者には非常に読みやすいのが嬉しい点です.また,章末問題も多いので,理解を深める助けになります.
書評

オススメ問題集|演習 大学院入試問題[数学](サイエンス社)

数学系の大学院入試対策の問題集です.本書は非常に多くの問題が扱われているのが特徴で,基本的な技術を身に付けることができます.また,基本問題だけではなく,東京大学,京都大学など旧帝大クラスの大学院入試の過去問も扱われています.
統計学

不偏推定量とは何か?|標本平均・不偏分散の不偏性も証明

統計を学んでいて多くの人が理解に苦しむものに「不偏性」があります.不偏性は「母集団の統計量を良く推定するもの」ということができます.この記事では,不偏推定量を考え方から説明します.
京都大学|大学院入試

2018年度 院試解説|京都大学 数学・数理解析専攻|基礎科目

2018年度の京都大学 理学研究科 数学・数理解析専攻の大学院入試問題の「基礎科目」の解答の方針とポイントと解答例を解説しています.8問出題され,6問を選択して解答します.試験時間は3時間30分です.
線形代数学の基本

連立1次方程式の掃き出し法|行列の行基本変形の考え方

連立1次方程式は加減法で解くことができますが,連立1次方程式を行列を用いて表すことにより,行列の変形を考えて解くこともできます.この行列を用いた解法を「掃き出し法」といい,線形代数の理論の基盤となる考え方です.
線形代数学の基本

行列・ベクトルの計算の基本|積はどうしてこの形になるのか?

この記事では線形代数の基本的な概念である行列・ベクトルの和や積などを考えます.しかし,行列の積の定義はやや複雑ですが,そのように定義することでとても計算が便利になります.