解析学

確率論

確率変数列の一様可積分性の判定|十分条件と必要十分条件

例えば,極限と期待値の順序交換に関する[Vitaliの収束定理]は,一様可積分な確率変数列に対して成り立つ定理である.このように,確率変数列に関する一様可積分性は「良い性質」と言える.この記事では,一様可積分性の十分条件と必要十分条件を説明する.
確率論

一様可積分とヴィタリの収束定理|ルベーグの収束定理の一般化

一様可積分性をもつ確率変数列は,積分と極限の順序交換に関する「ヴィタリの収束定理」が成り立ちます.ヴィタリの収束定理はルベーグの収束定理とは違って優関数を見つけてこなくても適用できる点が大きなメリットです.
確率論

確率変数の4つの収束|概収束,平均収束,確率収束,法則収束

確率変数列の収束には「概収束」「平均収束」「確率収束」「法則収束」の4つが基本的で,これらの間には強弱の差があります.この記事では,これら4つの収束について説明し,これらの収束の強弱を証明します.
関数解析

バナッハ空間とヒルベルト空間|完備でない部分空間の例

完備なノルム空間,完備な内積空間をそれぞれBanach空間,Hilbert空間といいます.Banach空間の部分空間,Hilbert空間の部分空間はそれぞれノルム空間,内積空間となりますが,完備になるとは限りません.この記事では,そのような完備でない部分空間の例を挙げます.
微分方程式

シュレディンガー方程式の分散性|基本解のLpLq評価の導出

シュレディンガー方程式の基本解に関してLpLq評価という基本的な不等式があります.LpLq評価はシュレディンガー方程式を考える上で重要なストリッカーツ評価のベースとなります.
関数解析

弱$L^p$有界性とマルチンキーヴィッツの実補間定理

Marcinkiewiczの実補間定理は,作用素Tが弱Lp有界かつ弱Lq有界(p<q)であるとき,任意のr∈(p,q)に対してTが強Lr有界になるという定理です.この記事ではMarcinkiewiczの実補間定理を証明しています.
微分方程式

線形シュレディンガー方程式の基本解とユニタリ群

非線形項が0のシュレディンガー方程式の初期値問題の解は,自由シュレディンガー発展作用素によって表される.この記事では,自由シュレディンガー発展作用素の基本性質として,LpLqノルムの評価式を導出する
関数解析

双対性議論(duality argument)について

pとqがヘルダー共役であれば,Lp空間の共役空間(双対空間)とLq空間は同型である.この記事では,Lqの元を用いてLpノルムを表せることを説明する.
ルベーグ積分

フビニの定理とトネリの定理|重積分と逐次積分が等しい条件

重積分と累次積分(逐次積分)が一致するための十分条件としてフビニの定理,トネリの定理,フビニ-トネリの定理は非常に重要です.この記事では,これらがどのような場合に使えるかを説明しています.
関数解析

Riesz-Thorinの複素補間定理とその証明

[三線定理]を用いて証明される[Riesz-Thorinの複素補間定理]はLpからLqへの作用素が有界であるための十分条件を述べた定理である.この定理の応用としては,Schrödinger方程式の解のLpLqノルムの評価がある.