山本 拓人

ルベーグ積分の基本

ルベーグ可測集合の定義と具体例|ルベーグ測度の定義も紹介

外測度m*はほぼ「集合の長さを測る写像」と言えますが少し不都合があり,m*の定義域を少し狭めることで不都合を排除することを考えます.この定義域を狭めてできる写像mを「ルベーグ測度」といいます.
ルベーグ積分の基本

ルベーグ外測度の5性質|証明とルベーグ測度との違いも紹介

ルベーグ外測度の「非負値性」「単調性」「劣加法性」「平行移動不変性」「区間の外測度」は本質的に重要な性質であり,ルベーグ測度の定義の土台となります.この記事では,これらの性質が重要な理由と,それぞれの性質の説明と証明をしています.
ルベーグ積分の基本

外測度はルベーグ積分の第1歩!「集合の長さ」を測る方法

ルベーグ積分を考えるには「集合の長さ」が鍵となり,この「集合の長さ」を測るために重要なものとして外測度があります.外測度を用いれば有理数の集合ℚのようなまばらな集合にも「長さ」を考えることができます.
京都大学|大学院入試

2022年度|京都大学院試|数学・数理解析専攻|基礎科目

2022年度の京都大学 理学研究科 数学・数理解析専攻の大学院入試問題の「基礎科目」の解答例です.6問出題され,全6問解答します.試験時間は3時間30分です.
京都大学|大学院入試

2022年度|京都大学院試|数学・数理解析専攻|専門科目

2022年度の京都大学 理学研究科 数学・数理解析専攻の大学院入試問題の「専門科目」の解答と解答の方針を解説しています.問題は12問あり2問を選択して解答します.試験時間は3時間です.
微分積分学の基本

上限supと下限inf|最大値max・最小値minより便利なヤツら

例えば,「5未満の実数全部の集合」には最大値は存在しませんが,「上限」は存在して5となります.この記事では,上限・下限の定義と基本性質を説明しています.
微分積分学

実数はどう定義される?|実数の連続性公理から理解する

実数を定義するには[実数の連続性公理]と呼ばれる性質がカギとなります.[実数の連続性公理]はいくつかの同値な表し方があり,この記事ではその中でもメジャーな[上限性質]を説明し,実数の正確な定義を説明します.
微分積分学

チェザロ総和|普通の意味では収束しない級数を収束させたい

1と-1を交互に足し続ける級数1-1+1-1+1-1+……は普通の意味では収束しませんが,「チェザロ総和」という考え方のもとでは1/2に総和可能ということができます.この記事では,チェザロ総和の考え方とチェザロ総和可能な数列を考えます.
集合論

関数の表し方|“f”と“f(x)”で意味はどう違う?

高校数学では「関数f(x)」という表現が,大学数学では「関数f」という表現が多く用いられています.実はこれら“f"と“f(x)"の意味には明確な違いがあり,この記事ではこの違いを説明しています.
微分方程式

シュレディンガー方程式の質量とエネルギー|保存則の証明

偏微分方程式の解が保存量を持つことはよくあり,それら保存量は偏微分方程式の解析で重要な手がかりとなります.この記事では,非線形シュレディンガー方程式の解uの質量MとエネルギーEが保存されることを説明します.